若気の至りのはなし [思い出話]
あ~、忙しい忙しい~!
↑言ってみたかっただけ。
そういったわけで(言ってみたかっただけなわけで)、
わたしは相変わらず暇ですが、皆さんはいかがお過ごしですか?
わたしは相変わらず暇です。
相変わらず暇ということは、今日も暇。
なので、用もないのに街にでかけました。
とりあえず、腹ごしらえをしようとイタリアンのお店に入ったのですが、
「いらっしゃいませ」、とでてきたヒトを見て、「ん?」となりました。
「お一人様ですか」、と首をかしげて尋ねる、ホストっぽいオジさん。
席に案内してくれる、後姿を見ながら思いました。
この不自然に大きな手の振り、踊るような動き、
…知っている。
わたしはこのヒトを知っている。
ず~っと考えていました。
じ~っと見ながら。
誰だっけ、誰だっけ、このヒト誰だっけ。
確かに知ってるんです。
しかも、わたしが知っているのは「昔のこのヒト」です。
誰だか思い出せないんですけども、
老けたな~、と思いました。
脳をふりしぼって、記憶をたどります。
注文したカルボナーラがやってきたので、
ちょっと休憩して(←考えるのを)、ひとくち食べました。
わっ、わがっだ!!
わかりました。
このヒトが誰なのか。
カルボナーラのおかげです。
カルボナーラは懐かしい味がしました。
このヒトはわたしが学生時代にバイトしてたイタリアンレストランの店長です。
声はかけずに帰りました。
こそこそと。
なぜ、こそこそ帰ったかと申しますと、
店長を見て、思い出したからです。
バイトを連続無断欠勤した挙句、トンズラしたことを。
若気の至りでございます。(←今もたいして変わらないけど)
(おしまい)