親しみを感じたはなし [雑記]
クリスマスが近いせいだろうか、週末の街がうきうきしている、ように見える。
いえ、街自体はうきうきしたりはしないので、
街にいる人たちがうきうきしている、ように見える。
待ち合わせスポットなどには、うきうきした人たちがたくさん集まっている。
クリスマスパーティーをやるらしい、大学生のグループ。
恋人と待ち合わせらしい若者。
みんな、いつもよりちょっとお洒落をしている、ように見える。
髪形が凝っている。
着ている服が新しい。
まことに、ほほえましい。
ワックスをたくさん使った髪形の男の子が持っている、大きな紙袋の中にはクリスマスプレゼントが入っているにちがいない。
LVの紙袋、中身はバッグか?
その大きさだと、バイト代一ヶ月分じゃ済むまい。
きばったな、ワックスをたくさん使った若者よ。
ガラスに映った自分をそんなにチェックしなくてもだいじょぶだ。
ワックスをたくさん使った髪形、かっちょいいぞ。
楽しい夜をすごしたまえ。
コンタクトレンズのケースの鏡でマスカラをチェックする、女の子。
マスカラ、剥げてない。だいじょうぶだ。
かわいいぞ。
さっきから、あっちの男の子がキミをちらちら見ている。
おでもキミのかわいさにさっきから釘付けだ。
雰囲気が内山理名ちゃんに、ちょっと似てるね。
でも、「嫌われ松子」のようになるんじゃないよ、幸せにおなり。
うきうきした人々が発するうきうきしたオーラでいっぱいの吉祥寺駅中央口。
色んな若者に次々目をつけては、心の中で勝手にエールを送っていると、
「お待たせしてすみません!!」
改札口から小走りにやってきた、女性がわたしの隣にいる女性に声をかけた。
友達だろうか、敬語を使ってるから会社の同僚だろうか。
「○○さんですよね。」
「はい、そうです。××さんですか?」
「ええ、どうもはじめまして~。」
「はじめまして~。」
「○○さん、ブログのイメージとぴったりだったんですぐわかりました。」
「いえいえ、××さんこそ…。」
ブログのオフ会らしい。
楽しい夜をすごすのだぞ。
わたしは去っていく、ふたりの背中に
他の誰よりも心をこめて熱いエールを(勝手に)送ったのであった。
…それにしても、わたしの待ち合わせ相手は遅すぎる。
結局、約束から30分も遅れてやってきた。
でも、待たされたおかげでブログのネタができたので許す。
(おしまい)