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ぽち袋、使えますか? [思い出話]

ぽち袋に初めて出会ったのは新入社員の頃でした。

 

社長の親戚の方が亡くなって、

人事課所属の私は課のみなさんと一緒にお葬式のお手伝いに行きました。

すると翌日、社長がどうもありがとうといって、

手伝いに行った人全員にぽち袋をくれました。

 

私は、

 

大人になってお年玉をもらえるとは思っていなかったので

 

とても驚きました。

 

(正月じゃないのにな・・・と中を開けたら

 壱万円も入っていてそれにもとっても驚きました。

 でもとってもうれしかったです。【蛇足】)

 

ぽち袋との初めての遭遇はこれで終わりだったので、

私はしばらく

 

正月でもないのに社長にお年玉をもらった思い出

 

を抱えて生きていました。

 

 

2度目の遭遇は結婚して会社を辞め、

専業主婦をしていた、25,6歳の頃のことです。

 

知り合いになった奥様とお茶をご一緒した帰り、

奥様が小銭を持っていなかったので、電車賃を立て替えて差し上げました。

次にお会いしたときに

奥様が「この間はどうもありがとう」と差し出したのが、

 

 

お年玉袋(ただしくはぽち袋)!

 

 

私は激しくお断りしました。

奥様は私の母親くらいのお歳ですが、

お年玉をいただく理由はなかったからです。

しかも、正月ではありません。

 

結構です結構ですと断る私に、

奥様も簡単には引き下がりません。

そういうわけにはいきませんそういうわけにはいきませんと

私の手にお年玉袋をねじ込みます。

こういうとき、年配の女性は強いものです。

私は受け取るのも礼儀と思い、

恐縮しつつも受け取りました。

 

家に帰ってお年玉袋を開けると、中から出てきたのは小銭です。

私はしばらく小銭を前にして考え込んでいましたが、

 

 

ガッテン!

 

 

借りた小銭を返すときに、むき出しでは失礼だからと

ティッシュで包んで返してくれる人がたまにいました。

 

 

奥様はティッシュのかわりに

お年玉袋にいれて返してくれたんだ!

(惜しい!ぽち袋完全理解までもう少し!!)

 

 

しかし、完全理解の日は後日あっさりとやってきました。

この奥様との一件を友人に話したところ、

やさしい友人が

「それはお年玉袋ではありませんよ。

ぽち袋といって心づけを渡すときや、

親しい仲で借りたお金を返す時に使うのですよ。」

と教えてくれました。

 

「へ~、なるほどそりゃ粋だねぇ」

と友人の話しを聞いてぽち袋への憧れが強くなった私。

でも、いつかかっこよくぽち袋を使ってやるぞと、

思っているはのですが、これがなかなか難しい。

仕事をはじめて、奥様のような年上の上品なご婦人と親しくなる機会は

めっきり減ってしまいましたし、

私の周りでは友人に借りたお金を返す時、むき出しで返すのが普通です。

宿屋で心づけを渡すには自分はちょっと若すぎる気がします。

 

でもいつかさりげなくかっこよくぽち袋を使ってみたいと、

こんなステキなぽち袋を買って日々チャンスを伺っています。

               

                 神楽坂「鳥茶屋」にて購入

 


 ぽち袋、せっかくなので追加UP!!

            

              ・・・・写真がへたで、すみません。

 


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