20歳に戻りたいですか? [思い出話]
うちの母は時々、
「20歳の頃に戻りたい。」
なんてことを申します。
多分、母が言うのは、
「20歳の頃に戻って人生をやり直したい」
というような深いことではなく、
「20歳の頃のお肌とからだに戻りたい」
程度のことだと思われます。
でも、母が軽い気持ちでこの手の発言をするたびに
私は真剣に思います。
「20歳の頃には絶対に戻りたくない」
・・・・母は申します。
「20歳の頃はそのままでもきれいだから
化粧なんていらなかった」
私にとってはとんでもない話です。
「20歳の頃は自意識過剰だから
必ず化粧しないと外に出られなかった」
ひょっとすると誰かに会うかもしれないと、(会うわけね~よ)
必ず髪を整え、化粧をして、(大して変わらね~よ)
まあまあOKな服を着て、(どこがOKなんだか本人にしかわからね~よ)
鏡の前でチェックの上、外出していました。
それがたとえ近所のコンビニであってもです。
なぜ近所のコンビニでもだめなのか?
「コンビニのお兄さんが私のことを
好きかもしれないからです!」
あぁぁぁぁ、戻りたくない戻りたくない。
まだ続きます。
・・・・母は申します。
「20歳の頃はやろうと思えば何でもできた」
とんでもない話です。
「20歳の頃にやろうと思うことは
非現実的すぎて、結局何もできなかった」
大学3年生の私がなりたいと思った職業
スチュワーデス (おまえ、英検4級じゃね~?)
コピーライター (電通に入れるわけなくね~?)
小説家 (小説書いたことなくね~?)
女優 (文学座に履歴書送ったって、まじで~?)
(つか、この人、
バブルがはじけたの気づいてなくね~?)
あぁぁぁぁ、戻りたくない戻りたくない。
スミマセン、もうひとつあります。
・・・・母は申します。
「20歳の頃はどんな服を着ても似合った。」
とんでもない話です。
「20歳の頃はどんな服を着ても似合うけど、
何を着たらいいのかよくわからなかった。」
とりあえずアメカジ全盛期です。
ジーンズ破る。(破り方の加減がわからないだ。)
素足にローファー。(靴ずれが痛いだけど、がまんするだ)
白いシャツ、ボタン2つ開ける。(村上里佳子さんみて~だだ)
シャツはジーンズにIN、ベルトは必ず。(ベルトと靴の色は合わせるだ)
髪型はソバージュ。(頭がでかいだけど、気にしてはいけないだ)
口紅は赤。(今井美樹さんがCMでつけてたやつと同じ口紅だだ)
眉毛は極太。(自分の眉毛だけでは薄すぎるだだからしっかり書くだ)
タイムマシン、タイムマシン、
早く発明して誰か!
宇宙人!ここ降りて来い!
ユーフォーのせろ、1991年へ行け!
あぁぁぁ、20歳の頃の自分の頭をパッカーンと殴り、
目を覚まさせたい!
「この馬鹿もんが!!」と怒鳴りつけたい!あぁぁぁぁ。
ん?あれあれ?
来ましたよ、タイムマシーン。
44歳の私が降りてきて、
いきなり頭をパッカーンと殴られた・・・・。
なんつって、おあとがよろしいようで。(よくねぇだ!)