ユーモアのセンスのこと [黒ミッソ]
ミッソ「ははははは~、ははは~」
黒ミッソ「おいおいおい、ミッソ、ひとりで笑ってて気持ちわりーぜ!
一体何やってんだ?」
ミッソ「iPodで落語を聞いているだよ、超おもしろいだ。
黒ミッソも聞く?
んん、そういえばおでは黒ミッソが笑うところを見たことないだ。
そっか!黒ミッソは笑わないからイライラして乱暴になるだ。
おでが小噺をして笑わせてやるだわ!」
黒ミッソ「小噺?なんだそれ?」
ミッソ「聞けばわかるだよ。じゃあ、まずは簡単なやつからね♪
天国の小噺、
『あのよ~』。」
黒ミッソ「・・・・・。」
ミッソ「・・・・今のは失敗だっただ。黒ミッソ、ぽか~んとしてるだ(汗)。
じゃあ、次はわかりやすいやつにするだよ。
林家木○蔵の持ちネタだからバカでもわかるだ。
『大雪が降って屋根の雪下ろしが大変ね~』
『や~ね~』。
・・・・・・黒ミッソ?」
黒ミッソ「おいおいおい!こんなつまらねえことしてる暇があったら、
掃除しろ、洗濯しろ、職をさがせ!」
ミッソ「あ~、待って待って、黒ミッソ!
今までのはあんまり面白くなかっただ!レベルが低かった!
黒ミッソは黒ミッソだけに、ブラックジョークが好きなはずだだ!
立川談志さんのブラック小噺をやるで、聞いて、ね、面白いから。
車で崖に転落し、助手席の妻は即死、
運転していた夫は命が助かったけど、一生寝たきりの重体だだ。
友達がお見舞いに来て、
『たいへんなことしちまったな、もうお前の人生おわりだぜ。
ひでえ怪我だな一生寝たきりだって?』
重体の夫が答えるだ。
『あぁ、笑うといてぇんだよ。』
・・・・・・黒ミッソ?」
黒ミッソ「・・・・なるほどな。
そんなヒドイ状況になっても笑ってられる、
こいつぁ、なかなかにすげぇ男だぜ。
いい話じゃねえか・・・(涙をぬぐう)。」
ミッソ「・・・・・。
ね~、黒ミッソ!黒ミッソは真面目すぎだわ。
全部真剣に考えるから笑えないだよ、もっとかる~くかる~く聞いて!
次の小噺いくで!
娘の1歳の誕生日、娘がはじめて喋っただ。
『おじいちゃん』て。
皆は大喜びしただけど、その翌日、おじいちゃんは死んでしまうだよ。
翌年2歳の誕生日、去年以来喋っていなかった娘がまた喋っただ。
『お母さん』て。
するとその翌日、なんと!お母さんも死んでしまうだよ。
娘の3歳の誕生日、お父さんは気が気じゃないだ。
次は自分の番だ、娘が「お父さん」て言ったらどうしよう。
そして娘はやっぱり喋るだよ。
『お父さん』て。
お父さんは、ああ、ついにこの日が来てしまった、俺の命も今日限りか。
と一晩中眠れなかっただ。
だけど、翌日になってもお父さんは死ななかっただ。
隣の家の旦那さんが死んだだ。
・・・・・黒ミッソ?」
黒ミッソ「・・・・・ひでえ話だ!
女房は浮気野郎だったってことか!
残されたお父さんの身にもなれってんだ!
ふざけやがって!」
ミッソ「・・・・・。
もう、いいだわ。小噺はおわりだだ。
黒ミッソを笑わせようとしたおでが間違いだっただよ。」
黒ミッソ「あほミッソめ!無駄な時間を使わせやがって!
さあ、とっとと立ち上がれ!
掃除だ、掃除だ!」
(ミッソ、無言で立ち上がる。)
おわり。