志の輔らくご in PARCO [落語・演芸]
昨日の東京はすごい雪でございましたですな~。
仕方なくおうちの中で一日過ごされたかたも多かったのではないでしょうか。
ところがこの雪に「やった~!」と大喜びする人もいたんでございますよ。
その人というのは、わたしなんでございます。
朝、雪が降っているのを見てこれはチャンス!と思いましたです。
現在公演中の「志の輔らくご in PARCO」、
ひょっとすると雪によるキャンセルで当日券がたくさん出るかもしれないと、
そうにらんだのでございます。
そして、その予想が、
見事にあたったのでございます。
そんなわけで昨日の大雪の中、大雪のおかげでとれた当日券で、
夫とともに渋谷PARCO劇場へと出かけたのでございますよ。
「志の輔らくご in PARCO」は4週間の公演でして、
週ごとにプログラムが変わります。
昨日は3週目のプログラムの最終日でございました。
実は、先週も聞きにきたのでございます。
先週は2週目のプログラムを聞いたのですが、
それはそれは、大変にすばらしかった。
ものすごく感動したのでございます。
しかし、人間というものは大変に欲深い、いきものなのでございますですな~。
先週はぴあのプレリザーブで入手したチケットで入場したのですが、
このチケットが手に入ったときはそれだけでもう、
心底満足していたのでございます。
即日完売のプラチナチケットを手にしたよろこびで、
うれしくてうれしくてニヤニヤニヤニヤしていたのでございます。
でも、いざその公演が終わってしまうと、
「あ~、もっとみたい!
3週目も4週目もみたい~~!き~~!」
と思うようになるのでございます。
生活していても、ああ今PARCOでは志の輔さんが喋っている、
そんなことをふと思うようになるのでございます。
「ためしてガッテン」を観ながら爪をかりかり噛むようになるのでございます。
ええ、長々と話しましたが、ここで話が最初にもどるのでございますよ。
そういう日々を過ごしていた、わたしが昨日の朝、
カーテンを開け、雪を見たときに、
どれだけうれしかったか。
これでみなさんにもわかっていただけたのではないかと思うのでございます。
昨日の公演内容については詳しくは書きませんが、
大変にすばらしかったです。
感動して大満足したのでございます。
まあここで志の輔らくごの素晴らしさを延々と語っても
かまわないのでございますが、
それをみなさんが読んで楽しいかどうか、
また、そんな長い記事を誰が読みたいか、とまあそう考えまして、
割愛させていただきます。
落語そのものの素晴らしさのほかに、
もうひとつ感動したことがあるので
そちらについて少しだけ話そうと思うのでございます。
感動したのは、
志の輔さんの体力なのでございます。
1月3日から26日まで、24公演、
ひたすら1人で(落語ですから当たり前なのですけれども)、
3席づつやってらっしゃるのでございます。
その間に「ガッテンしていただけましたでしょうか?」とお叫びになったり、
ラジオの生放送でおもしろおかしいことをおっしゃったり、
新作落語をお作りになったりもされているのでございます。
そんなハードスケジュールにも拘わらず、毎回熱演されているのでございます。
一席がおわり、楽屋に戻っていく姿はまるで、
抜け殻でございますよ。
三席全て終わって、最後のお辞儀をされている姿を見ていると、
「いいから、いいから、お辞儀なんていいから、
早く楽屋に戻って休みなさいよ!
あんた、この後夜の部もあるんだから!」、
と言ってあげたくなるのでございます。
「スタッフの人、緞帳をそんなのろのろ下ろさないで、
だだ~んて下ろしちゃいなさいよ、だだ~んて!
志の輔さん見なさいよ、死人みたいになってるじゃないの!」、
と口出ししたくなるのでございます。
あのぐったりした状態からどうやって復活して、また熱演ができるのか、
そのパワーの源はいったいなんなのか?
養命酒ではないだろう、
ということはわかるのでございます。
志の輔さんがあんなにがんばれるのはなぜなのか、
昨夜、よ~く考えてみたのでございます。
志の輔さんの落語を聞くたびに思うのです。
この人は天職に就いた人だと。
あのパワーはいうなれば「天職パワー」なのではないかと、
言い換えれば、まあ、ちょっと乱暴な言い方になるのですが
「楽しいからできるんじゃないの?」
とそのように想像したのでございます。
天職に就くことができた、志の輔さんを
うらやましく思わないこともないのでございますが、
どんなときでも志の輔さんの落語を聞けば元気になれる、
わたしのパワーの源は
「志の輔らくご」なのでございますですよ。
志の輔さんに天職に就いていただいたおかげで、
わたしも恩恵をこうむっているのでございます。