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趣味のはなし [落語・演芸]

趣味について考える機会などは、日常生活においてはそうそうないが、「そうそうない」ということはたまにはあるのである。

友人、知人との会話中に、「そういえばあなたの趣味はなんでしたっけ」と質問をされることがある。その場合には「強いて言うなら、落語でしょうか。」と答えることにしているのであるが、本当は「強いて」などと付け加えなくとも落語が趣味である。

履歴書には「趣味」という欄がある。ここに何を書くべきか。毎回難儀する。

一日中考えてみたところで落語以外の趣味は思いつきはしない。「読書」「映画鑑賞」なども趣味と言えなくはないが、落語が趣味であることを隠す必要はないだろう。

結果、「落語観賞」と書く。「落語」と書けば、わたし自身が落語をやるのだと誤解される恐れがあるので、このように書く。会社によっては面接の際、「趣味」の欄などは読み飛ばすのだが、まれに、ここに注目されるといささか面倒だ。

 

①面接官が落語に偏見を持っている場合、「ちょっと変わった人」と思われる。(意外に、これはたいした問題ではない。ちょっと変わってるくらいに思われていたほうが後々ラクだとも言える。)

②面接官が落語に軽く興味がある場合、「誰が面白いですか」とか「チケットはどうやってとるんですか」などのしょうもない質問をされる。張り切ってそれに答えているうち、わたしの秘密(実は働きたくないし、向いてない)がはらりとばれてしまう。

③面接官が落語マニアのオジ様だった場合、面接は異常に盛り上がる。わたしはただ相づちのみをうっていればよい。オジ様が喋ってくれる「年末に見た小三治はすごかった~。」などの自慢を「うわ~、それは羨ましい。」と本気で羨ましがっていればいいのだ。しかし、後日わたしのもとには不採用通知が届く。

 

不思議で仕方ないのは③である。

このような面接でわたしがどんな人物かわかりかねたのだろう、というのはわかる。だけれども、面接そっちのけで小三治が面白かったって自慢してたのは、おっちゃん、あんたちゃうのん?

↑関西出身ではないですけども、その時の心情を表すにしっくりきたので、関西弁で訴えてみました。

(おしまい) 


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